統合失調症においての基本治療薬としては、「メジャー・トランキライザー」とも呼ばれている抗精神病薬が基本的な治療薬とされており、神経伝達物質が働くすることにって脳内のバランスを補う働きがあります。抗精神病薬にはいまのところ「定型抗精神病薬」と、中でも定型抗精神病薬のうち効き目が持続する「持効性抗精神病薬」、そして「非定型抗精神病薬」の大きく分けて3タイプがあります。
統合失調症急性期の脳の中では、神経伝達物質であるドパミン受容体というものが過剰に増加して働き過ぎる状態にあることが確認されており、その働き過ぎている状態を、薬を使用して通常の状態に戻すことによって妄想、興奮、幻覚や混乱などが治まります。定型抗精神病薬には、ドパミンに主に関わっており、末端の神経細胞から放出されたドパミンを邪魔する受容体が受け取る働きをします。持効性抗精神病薬は、定型抗精神病薬の効き目が持続出来るように改良された注射薬であり、約2週間~4週間以上が1回の注射で効果が続くようになっています。
持効性抗精神病薬と定型抗精神病薬は、統合失調症の陽性症状に主に有効であり、陰性症状においては十分な効果がみられないようです。非定型抗精神病薬は、最近では陽性症状に効き目があるだけでなく、再発の予防する効果が高くて副作用も弱いといった利点があげられます。さらに、今までの薬の効果が出にくいとされていたた陰性症状にも効果があるのです。非定型抗精神病薬の特徴としては、神経伝達物質のドパミンが主なだけではなく、セロトニンにも働きかけることによって副作用の軽減につながったり、陰性症状にもその効き目をもたらすと言われています。
抗精神病薬の副作用の症状としては、動作が鈍くなる、手足の筋肉が緊張する、手が震える、というようなパーキンソン症状。そして舌が出たままになったり、目が上を向いたままになるといったジストニア症状、じっとしていられない、足がむずむずするなどといったアカシジア症状などの錐体外路症状が主とされています。また、唾液が通常より多くなる、口が渇く、便秘をする、目がぼやけるといった自律神経の症状の他にもだるさ、眠気、体重増加などの抗ヒスタミン症状があげられます。